I Can't Be Satisfied
Well I'm goin' away to leave |
そうさ、もうおさらばしたいんだ もう戻んねえ ボーズ、南部に戻るんだ 一緒にいかないかい? お前ね、オレは苦しんでるんだぜ、心ん中はグチャグチャさ そうさベイビ、満足できないんだ こんなじゃ泣かずにゃいらんねだろうが |
Well I feel like snappin' |
もうキレちまいそうだぜ お前の顔にピストル突きつけて どっかの墓場にぶち込んでやる 神よ、彼女を安らかに眠らせてくれってね お前ね、オレは苦しんでるんだぜ、心ん中はグチャグチャさ そうさベイビ、ゼンゼン満足できないんだ こんなじゃ泣かずにゃいらんねだろうが |
Well now all in my sleep |
そうさ今も、オレが寝てる間中 ドアベルが鳴ってるのが聞こえる オレのベイビを探すけど こんな忌々しい事なんてわかりっこない お前ね、オレは苦しんでたんだぜ、心の中はグチャグチャでさ ハニー、オレはゼンゼン満足なんか出来なかったんだ こんなじゃ泣かずにゃいられなかっただろうが |
Well I know my little old baby |
そうさ、オレの昔の彼女を知ってるかい 彼女は跳びあがって叫びだしただろうに まったく、あの古い列車は遅すぎるぜ そうさ、おれは通り過ぎちまった オレは苦しんでるんだ、心の中はグチャグチャさ そうさハニー、どこにも満足できる方法なんてありゃしない こんなじゃ泣かずにゃいらんねだろうが |
1948年4月録音の Muddy Walters 最初のヒット曲。 これと "I Feel Like Going Home," をカップリングされたシングル盤レコードは Aristocrat(後の Chess) からリリースされて48時間内に初期出荷の 3,000 枚を売りつくしたっていうから、当時のブルース業界では大ヒット。 もっとも当時すでにエレクトリック・ブルース・バンドを率いていた Muddy Walters にとっては、Big Crawford のアコースティック・ベースと彼のスライドギターだけというクラシカルな構成の曲がヒットしたというのは多少痛し痒しだったようだが・・・
曲のストーリーはこんな感じだろうか・・・ 南部の片田舎から夢をいだいて大都会シカゴへやってきたけど、まったくろくな仕事なんてありゃしない。 田舎じゃ名の知れたブルースマンだってのに、こっちじゃタマにブルースハウスで唄ってるタダの子持ちのタクシー・ドライバーだぜ。 そんなで或る日、女房相手にキレちまった。 顔にピストルぶっ放して墓場に放り込んでやるってね。 顔を真っ青にしてる女房相手に吼えたんだ。 そうともこんなじゃナニかおかしいんだ。 今を変えるしかないだろうが・・・ ところが女房はそんなオレに愛想がつきたのか、ガキを残して家をでていっちまった。 夜な夜な女房が帰ってこないかと、ドアの音が気になって眠れもしない。 どうしてオレの苦悩がわかってくれないんだい。 いっそ本当に田舎に帰っちまおうか。 昔の彼女なら跳びあがって喜んでくれるさ。 そうさ、みんなきっと大歓迎してくれる。 でもね、だからってあそこでナニができるってんだ。 あの時だって我慢できなくて飛び出してきたんだぜ・・・ ・・・結局「満足できない」っていう曲が出発点となって、なんとか数年後にはタクシードライバーをやめても暮らせるミュージシャンとなった Muddy だが、彼の本当の真価が報われたのは 1960 年代後半以降まで待たなくてはいけない。 蛇足だが Rolling Stones の "(I can get no) SATISFACTION" も訳すと同じ「満足できない」だが、意味は随分違う。 なにしろモノに不自由してるワケじゃないが、それでも満足できないってんだから・・・ |
translated by seven 28 Nov' 2004