23,Jun.04 (水) 01:31
Learn to forget
(忘れる事をおぼえろよ)

僕は時間が歪みをガナりたてている街を歩く。
そこでは焼き鳥屋の入り口がICカードで開き
茶髪の坊やがステテコで闊歩し
いつまで落ちてくエスカレータに
立ちつくしてるのは刈り上げの背広姿ばかりで

時々嬌声が上がるのは巨人が逆転した時くらい。
ねえ僕はとんでもない時代にタイム・スリップしちゃったのかな?
それとも眠り呆けてたら
時計も針を回すのを忘れちまったのか?

僕はこことそこの間に身体をはさまれ
電車のドアに鼻をつぶされ
回転ドアに頭を押さえ込まれ
宙に切った十字架は液晶ディスプレイの不良ピクセルで
快適の不快さに顔をゆがめ
ヌーブラならぬヌーマスクをかぶせられ・・・
そうこれはトラップさ

僕は時間が歪みをガナりたてている街を歩く。
歪みはエアコンのファンに溜まった綿ホコリ
いつかは掃除してやんなきゃ
・・・そしてティッシュを一枚拾い上げ・・・
次のウィスキーのひとくちを流し込み