2,Jul.04 (金) 07:47
死は誰もが一番受け入れがたく
そして誰もが受け入れざるをえないもの。
死は悲しく、そして恐ろしく・・・
でも同様の苦しみの末にこの世に生まれたのだから
同様の苦しみを受け入れて
この世を去らなくてはいけない。

昔し読んだSFに
一方向にしかトランスポートできない宇宙への移民計画というのがあった。
人口過多の地球上の人間は
そこから送られてくる楽園の映像に魅せられて
次々と移民局のトランスポートへと向かうのだが・・・
実はそれが地球政府による人口政策でしかないというストーリーだ。

でもそんなことはどうでもいい。

わたしの母親の心臓は
人工呼吸器の送り出す酸素で上下する肺の下で
弱々しい最後の鼓動を終えた。
医師が計器に眼を配りながら
眼をライトで確認するまでは
見守る私たちの誰もがそれには気付かなかったのだけれども・・・

わたしもいつかは(天国に入るのではなく)生ある世界から出て行くのだろう
でも時間は過ぎる。