30,Nov.04 (火) 02:58 |
おれたちはその角を曲がって、ネオンの灯りが怪しい通りへと出た。 こんな時間だってのに、まだ遊びたりないって顔の男や女たちが溢れ出しては、嬌声を撒き散らしながら、また店の中へと消えていく。 そんないくつもの店の前を通り抜け ・・・オレは思ったね、こいつらどこにまだこんなに時間のストックを持っていやがるんだって・・・ 時間配給公社が、まるでデタラメなスケジュールを配布しだしたのは、今に始まったこっちゃない。 若造は取り囲んだおれたちの顔を順繰りに眺め回すと・・・ヘラヘラと笑いながら自分のふところから自分のタイム・チップを取り出すと、笑いながらそれを足元に落として・・・ブラブラしながらもそれを靴で踏み潰した。 結局おれたちはまた急ぎ足で、歩き出した。 |