じゃあ『悪』って本当に『無智』なだけなのか？　わざとうまくいかないように、まるでグチャグチャになるのが好きだって具合に・・・きみは事態を悪くさせるばかりだけれども・・・不器用も可愛さって、そりゃ二度目まではいいけどね、こうも続いちゃ・・・疑っちまいますぜ。

ロクさんがヨコヤリを入れる。　「お前さんは恵まれてるだけさ」　おれは首をふって、そんなこたぁねぇ！　それ相応に頭がいたいんだ！　いけない、納得させられちまいそうだ。　「ほらみろ、自分がそれほど切実かどうかって事には、自信がないじゃねぇか」

真夜中近くの山手線。　イアフォンからはシャフルにセットしたＭＤの曲が流れ込む。　久しぶりに酔っ払いの多い車両の中で、隣の座席に座ったオヤジが気になって・・・寝ぼけ頭なんか寄せてくるなよって愚痴ながら・・・僕らは到着駅までの悪夢をすり合わせている。　どうって事ないさ。　そうどうなっても明日が来る確立は９９％ってところ？？？