23,Apr.05 (土) 01:09
 さて困ったことにきみは宗教をやりたいと言う。 前回の宗教の時をおぼえてるかい? それも自由さって思い、どうぞって・・・ところがその後がいけない。 オレも改宗させようと、アノ手この手で、しまいには信徒仲間を呼び寄せての説得会。 昼間からそいつらの顔を見てて愚痴たね。 ダメだ、他人に判断基準を任せてる連中って、どこか人間のツラじゃない。

 そこでオレはこういった。 それならいっそキリスト教にしろよ。 大体結婚式はきみの希望でプロテスタントの教会にしたんじゃないか。 お互いバツイチだったんでカソリックじゃ受け入れてくれなかったって理由はあるが・・・それでもかたちばかりでも週末のミサに一回は出席したんだ。 やるならそっちがスジだろ。

 勿論、彼女には通じるわけがない。 これじゃなきゃダメと言い張る。 きみの困った点は、こうだと思ったらそれ以外の選択肢などすでに眼中にないってところだ。 オレも充分にそうだけど、きみ程に他人を巻き込みはしないぜ。

 さて、そんなことを言い争っている間に、ふと気付いたね・・・成る程、人間ってヤツはこうやって否が応でも信仰ってヤツに相対させられる。 ああじゃない、こうじゃないって言い合ううちに、だからこれはこうなんだと言わさせられちまう。 そして仕舞いに言った言葉にしばられて、結局なにかを信仰するハメに陥るってわけだ。

 おっと危ない、もう少しでキリスト教徒になっちまうところだったぜ、親愛なるディオニソスよ・・・