21,Oct.05 (金) 00:42
 「あと何年生きられるかね?」 彼女がつぶやいた 「あと20年くらい?」 そうだね・・・でも、きみにはそれが永遠に感じれる時間かもしれないが、僕にはもう瞬時に思えてしまう・・・
 この街はフリークスが集まる場所だった。 だから僕には居心地がよかったんだ。 だって、せめて誰も僕の後ろ指を指したりはしなかった。
 そして時代は変わった。 僕はこの街のこっちのサイドの人間になりすまし、あっちのサイドからはよそ者に成り果てた。 誰だってポジションは変わるんだ。 だってそれは僕の問題じゃない、社会の問題さ。 そして時計はまわる。
 時代がどれほど早く変わるかって知ってるかい? まるで昨日の駐車場が今日はオフィスビルに変わるみたいなスピードさ。 そのすみでたむろしてたキミの住処は明日にはクレーン車の下敷きってワケさ。 持ち続けるのは大変だぜ・・・でも・・・
 でも僕は捨てきれなくって、この欲望をひきずっている。 そうとも、人間ってやつはそうは変われない・・・