Securely place...
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閉鎖病棟の中、看護婦姿の彼女
あなたよく眠ってたわね
おや今日は拘束服はなしかい?
その様子なら必要なさそうね
僕、暴れまわっていなかった?うなされていなかった?
ドアの外からみたかぎりじゃそんなにはみえなかったわ
変だなぁ、キミを強姦してる夢をみてたのに
夢だけにしときなさいよ、でなきゃ閉鎖病棟からでれないわよ
出たくなんてないさ
どうせ閉鎖されてることには違いはないんだから
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ウソだ!僕はキミを強姦してたんじゃない
僕は見ていた
キミやキミの同僚達は、僕をこのベッドに縛り付けて
サルグツワで僕の顔を覆うと
身動きのできない僕の両腕に点滴の管を刺し込み
身体の中に大量の臍帯血を流し込みながら
蛆虫のように膨れ上がっては縮む僕の静脈をもてあそんでた
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ねえ自分が死ぬことって考えたりする?
わたしは看護婦よ
せめてあなたよりは実際の死に対面する機会が多いわよ
でもそれってキミにとっては患者というキミの仕事の対象の死であって
キミの死じゃないだろ?
そうね、でも死について考える原因にはなるでしょ
じゃあ答えてよ、自分の死はどんな感じがするものだと思う?
あなたの死はあなたが感じるようなものだろうし
わたしの死はわたしが感じるように感じるだけよ
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ドアは閉められた
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閉じられた?
閉鎖空間に今さら閉じるドアなんてあるものか
眼を醒ましなよ
ここは病棟なんかじゃなくって、キミのソファの中
腕には注射針の後、点滴なんかじゃない
禁断症状の苦しさからエフェドリン錠を砕いて粉にして
スプーンの上で煮詰めて打ってたじゃないか
キミは誰なの?
すべてはキミ自身の描いた妄想でしかないよ
ここにはキミしかいない
キミは自分のペニスを自分のクチに突っ込んで千年の夢に浸ってたってワケさ
でも残念ながらもう眼を醒ます時間だよ
始まりは誰の意図にも構わずに突然訪れるものさ
さあドアをノックする音が聞こえるだろう
それがキミの脳細胞に痛みとなって響き渡り
キミを外界へと導きだすんだ
さあ出ておいで、わたしの可愛い坊や
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