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undergound mall
歩いていくと予想通りにまばらだが千鳥足の男たち数人
そしてすぐに開いているラーメン屋も一軒見つけたが
コッテリ系だろうか
店のポスターに写っているのはネギ増しチャーシューぶ厚系
これでは食べきれぬ
それに彼が食べたいのは中華そば、コレじゃない
胃に優しい懐かしの中華そば、ラーメンではなく
でもそんな店はあるだろうか
見渡すと横断歩道手前に地下街への入り口があり
前に来た時はなかった様な、駅前再開発だろうか
階段はまだ明るく中から多少の雑音も聴こえてくる
ここならまだ開いている店があるかもしれない
とはいえ酔いの残ったもつれ脚で階段を下りるのは
ちょっとつらいが
旅先での弱気は損気、ちょっとは冒険してみようと
危ない足どりで階段を下りて地下街に一歩を踏み出し
しかし見渡すとそこは駅前以上に人影がなく
入口で聴こえたのは空調システムの雑音だったろうか
最近は白熱灯ではなくLED照明なので少し暖色系の通路
左右はシャッターの閉められた店ばかり
また階段を上って引き返すのもシャクで
それでも10mほど先にひとり男の歩く後ろ姿がみえて
どこに行くのかな、もしかしてと思い
それでその後を追うように進んでみるが
一向に開いている店はありそうになく
ひとのいそうな雰囲気もせず
すると前の男が出口のひとつに吸い込まれていき
上りエスカレーターの標識があるじゃないか
そうだこれで地上に出て、再度店を探してみようと
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