fin
彼が再度目をさましたのは病院のベッドの上
看護師が医者を呼んで彼の意識が戻った事を知らせている
「いや危なかったですよ、あなた」
なんでもホテルの隣の部屋から
唸り声がする、様子がおかしいと連絡があり
それで客室係がキーを明けて部屋の中に入ると
彼がカップ麺を顔にぶちまけたまま
床に仰向けになって倒れていたらしい
「かなり酩酊してカップ麺を食べてたでしょ
それで気管支が詰まってたから手遅れだと死んでましたよ」
そうか
そういえば2Fでカップ麺を買った様な気もしてきて
それを食べてる間に気を失ったのだろうか
アレはその意識を失っている間の悪夢だったのかもしれない
そう思うとまた腹がへってきた
「ねえ先生
すみませんが中華そばの店ってご存知ないですか?
ラーメンではなく、中華そばの
それも今度は屋台じゃなくて・・・」
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